【文具】LIHIT.LAB ツイストリングノートの魅力
ツイストリングノートはLIHIT.LABが世に送り出した「差し替えのできるリングノート」である。
私は発売以来これをいたく気に入り、常に愛用させていただいている。
今回はこの製品の何が素晴らしいのかについてつづってみたい。
1 リングノートとルーズリーフの違い
差し替えが可能なノートといえば、ご存知のとおりルーズリーフがまず頭に浮かぶ。
私も学生のころはもっぱらルーズリーフを使用してきた。主流のサイズは
B5(26穴)
A4(30穴)
A5(20穴)
があり、大体この3サイズが中心であり、多くの場合店頭で見かけるのはこれらである。
リフィルの種類も豊富で、通常の横罫のほか無地、方眼、縦罫、五線譜、はたまたスケジュール帳など、多様で選ぶに事欠かない。メーカーごとに紙質もいろいろある。
バインダーも多様で、いろんなメーカーがいろんなデザインで発売しているので、好きなものを選ぶことができる。
だが、多くの場合折り返すことはできない。リーフ(葉)というだけあって、紙を取り外して書き込み、また綴じこむ、という動作を想定しているためである。
だが、最近では折り返せるリングタイプのものも出てきている。
一方リングノートはご存知のように通常は金属のリングで綴じられており、差し替えはできない。
そのため、カットオフ方式でミシン目が入っていて、メモのように切り離せるタイプのものもけっこうある。
リングの種類は一番一般的なのがツインリングと呼ばれる2重リングで綴じられたタイプ。
ほかにスパイラルリング方式のいわゆるらせん状にリングを通したタイプのものがある。
リングノートの最大の特徴は「折り返せる」ことである。
立ったままの筆記もできるし、スペースが狭いときにも対応しやすいのがメリット。
また種類も多様で、以下のようにサイズも豊富である。
A8(6穴)
A7(8穴)
A6(17穴)
A5(24穴)
B6(21穴)
B5(29穴)
A4(34穴)
※カッコ内の数値はツインリング方式の標準的な穴数。
ここで掲げたカッコ内のサイズ別穴数についてはメーカーや製品によってまちまちであり、標準的な数であることを申し添えておきたい。
ツインリングは規格外サイズの製品も多く、割に穴数の設定がルーズだったりする。
だが一般に店頭に並ぶ標準的な製品は概ねこの数だと覚えておくと良いだろう。
余談だが、ツインリングなのに全くルーズリーフの穴数及び穴間隔と同じ製品というのもある。
極稀ではあるが、 例えば初期のThe Note-Taking System(コーネルメソッドノート)B5リング版(学研ステイフル)は26穴だった。
※ただし最近のものは29穴に統一されているようである。26穴版はルーズリーフ用のリフィルとして単独で販売されている。
2 ツイストリングは両者のいいとこ取り
冒頭で掲げたツイストリングノートというのは、この両者のいいとこ取りをした、まさに画期的な製品である。
あくまでリングノートであり、ルーズリーフのリフィルは使用できないが、差し替えが可能という点で従来のリングノートの常識を覆した。
ルーズリーフのリフィルが使えないのは、上で示したように根本的な穴数と間隔が異なるためである。
どうせならルーズリーフのリフィルが使えるようにリング数を合わせればよかったのに、というのが誰もが最初に抱いた印象かもしれないが、これはあくまで「リングノート」というカテゴリの製品であり、そこは切り離して考える必要がある。
構造的には、実にシンプル。
リングには一切触れずに、ノートの左上と右下を軽く斜めに引いてやると、真ん中がパカっと開く。ルーズバインダーのように力を入れる必要は無い。
一見するとどうやって開けていいのかわからないが、慣れてしまえば、この方式がいかに優れていて使いやすいかということがわかるはずだ。
製品ラインナップは現在のところ、
B5(スリム40枚・ワイド100枚)
A5(スリム40枚・ワイド100枚)
A7(メモ帳サイズ)
システム手帳(6穴 バイブルサイズ)
システム手帳(6穴 ミニサイズ)
となっているが、LIHIT.LABのアクアドロップスというブランド展開の一部にも同機構の製品がいくつかある。
A4(30穴 イージチェンジクリヤブック)
カードホルダー(21穴)
3 カスタマイズの可能性
これらのリングは純正のリフィルを購入して差し替えて使ってゆくことを想定されているが、実は市販のいろいろなリングノートのリングをはずしてしまえば、応用して使うことも可能だ。
たとえばコクヨのドットいり罫線ノートや、エッジタイトル、マルマンのニーモシネなど・・・。
もちろん表紙を好きなものにできてしまうというのも面白い。
好きな組み合わせで「折り返せるリングノート」を作り上げられる喜びを味わえる。
私のカスタマイズの使用法についてはまた後日紹介することにしたい。
4 あるといいなというサイズ(要望)
現行のラインナップに加えてほしいと思っているサイズがある。
A6(17穴)
である。これはいわゆる文庫本サイズというやつで、A5の半分である。携帯するにちょうどいい、小型のポーチにも入るサイズで、かつ書き込める量もそこそこというのが絶妙だ。
ぜひ検討していただきたいものである。
また、リングがプラスチック製ということもあり、やや損壊の危険性が高いのがもったいないところ。
リング単体での販売や、素材を丈夫にした高級バージョン(カラーバリエーションも)なども考えていただけるとうれしいのだけど。欲張りすぎですかね。
追記:
2017年現在、すでにA6サイズはラインナップに加わっており、さらにA7(8穴)はメモリングタイプとして店頭で見かけることも多くなって久しい。
その他にも多彩な種類とコンセプトで商品展開がなされ、カスタマイズの幅はかなり広がった。
またリング単体も径に応じて個別販売されるようになっているし、専用パンチャーも出揃って、ツイストリングの汎用化は一層進んでいる。