【Mac】macOS10.12→10.13へのアプデの覚え

古いマシン(iMac mid 2011)で最新のOSまで引き上げるのは相応のリスクがあって、いつも恐る恐るだ。
記事作成時点での最新バージョンは「macOS 10.13.4 HighSierra」。
毎年秋に新バージョンが投入されるが、初期はたいてい不具合やトラブルが生じるのですぐにアップデートすることはなくなっていた。
今期はマイナーアプデも4回を数えているのでそろそろと思い上げてみることにした。


上書きではなくクリーンインストールで

アプデ前のVersionは10.12.6(Sierra)。実は10.13が配信された直後に一度ためしに上書き方式でアプデしてみたことがあるが、使用不可になるアプリや各種不具合が生じてロールバックした経緯がある。

今回はそういう事が生じることも織り込み済みで、更に上書きではなくクリーンインストールによるアプデとすることにした。クリーンインストは蓄積されたマシン内の各種不具合の種や余計なゴミを除去し、まっさらな状態からスタートしなおせるというメリットがある。

MacのOSは10.9(Mavericks)あたりからインストーラーに「USBインストーラー」を作成するためのUtilityが組み込まれているので、ターミナルコマンドを使用して予めそれを作成しておいた。むろんオンラインインストも可能ではあるが、時間を少しでも短縮するにはこの方がよい。

  • 「Com+R」による起動ではなく「D」起動で上記USBインストーラからディスクユーティリティに入る
  • ディスクユーティリティで本体内の起動ディスク(仮にOSX)をフォーマットする
  • 新規にmacOS 10.13.4をインストールする

以前はiMac2011のような旧機体でのOSアプデには一定の制約があった。プリインストのOSが10.6.7(SnowLeopard)だったので、これをまず入れ直し、さらに最終Versionの10.6.8に上げてから目的のOSにアプデするなど。それも10.9(Mavericks)から克服傾向にある。
ただし、今回の10.13(HighSierra)は、SnowLeopardまで遡る必要こそないが、10.11(El Capitan)以降のバージョンからしかアプデをかけられないという制限はあるらしい。もっともそれは「上書き」で実行する場合の話で、今回のようにクリーンインストの場合はそういう手順は不要だ。

OSのインストだけならかかった時間はおよそ15分程度。加えて iTunesのアップグレードが要るなどと言われ、これに5〜6分。

完了後はTimeMachineから各種データの復元を行う。2TBほどのデータなのでそこそこの時間がかかってくる。完了までの予測時間は16〜18時間と出る。経過を見ていると、午前10時にはじめて午後の23時で残り時間が3時間30分だったので、予測はそれほどおおきくズレれていなかったようだ。翌朝には完了していた。

アプデ後のトラブルなど

(1)V-Boxが起動できない

Mac内でWinなどの別OSを走らせることができる仮想化アプリ「V-Box」を使用しているが、復元後エラーが生じて起動ができなくなっていた。
対処として、データやアプリはそのままに、V-Boxのインストーラーから上書きする形で再インストを掛けてやり、エクストラパックまで適用してやることで起動可能になった。

(2)セキュリティプライバシー設定

一部のアプリやインストーラーに対しブロックがかかってしまう。10.13からのセキュリティ仕様の変更によるが、これを設定から「許可」し直して使用(インスト)できないアプリなどを使えるようにしてやる。
OSにインスト直後の起動状態ではシステム環境設定内の「セキュリティとプライバシー」が反応しないので、再起動実行後に設定。ブロックされているアプリなどを個々に解除(許可)してやることでインストが可能になった。上記のV-BoxやSoundflowerなど。

(3)XtraFinderがうまく機能しなくなる

Finder拡張アプリの「XtraFinder」は定番系アプリとして長く使用してきた。幾度かの苦難を乗り越えてなんとか10.12までは使えてきたわけだが、ついに10.13では現状タブ機能などが正常に使えないなど不整合が生じるようになった。最新バージョンは0.28だが、0.26までしかインストール自体も不可に。
もっとも、タブ機能は標準の表示が強制されているだけで使えないわけではない(タブ同士の結合などはできない)。ほかに「カット」の追加や、不可視項目の表示非表示などの追加などはなんとかまだ可能。

(4)拡張機能を設定し直す

各種クラウドサービス、「BetterTouchTool」などをシステム設定→拡張機能から再び許可し直してやらないと使用できなくなっている。

(5)Onyx新バージョンへ

Macのメンテアプリの定番「Onyx」もバージョンごとに対応版が公開されているので、これを導入し直すことで環境保持。ありがたい話である。


ひとまず・・・

HighSierra登場直後は使用できないアプリももっとあったし、不具合も耐え難いレベルだったが、今回当方の環境では上のような不具合が顕著だった程度で、なんとか新バージョンでも使用に耐える程度の環境を整えることができた。当面はこれで使っていけそうなので、ロールバックはせずに慣れていこうと思っている。

iTunesについてだけ言えば、新バージョンにアプデしてしまうと旧バージョンにロールバックしてもライブラリデータ(iTunes Library.xml)が不整合を起こして使えなくなるので、これはiTunesの各バージョンごとにバックアップをとておいたほうが良い。