【文具】PILOT「Juice up」は耐水性・耐光性のあるハイブリッドペン最高峰

ずいぶん長い間文具ファンをやっていると、ペンというものは無数に増殖する困った存在ですよね。

どれが最も良いペンであるかなんて決めることはとてもじゃないけどできません。

使用場面によってもベストは変わるし、気分や状況次第で最適は変わります。

それでも最近はやっぱりこれがお気に入りなのでご紹介。

 今回は手帳用にマストアイテムとなっているペン、PILOTのJuice up 03。

 

■耐水性と耐候性の高さ

Juice up はインク分類上「ゲルインクペン」になります。

油性でも水性でもないハイブリッドインクです。

このインクの優れているところは、発色の良さをもたせつつ、極細字(0.3)のペンポイント(ペン先)によってインクフローの良さを実現しているところです。


PILOTの公式サイトでは これを「シナジーチップ」と呼称しています。

従来から存在しているパイプチップとコーンチップと称されるペン先との差異が紹介されているので、ご興味があれば上のリンクをたどってみてください。

以下は私の試し書きです。 

手元にあった各社のゲルインクペンとの比較です。

上から、

①パイプチップ→ぺんてる「エナージェル 04 BlueBlack」(同社はニードルチップと称する)

②シナジーチップ →PILOT「Juice up 03 BlueBlack」

③コーンチップ→三菱鉛筆「uni-ball one 0.38 Green」

書き味はどのペンも遜色なく良いです。

甲乙つけがたい。

ところが・・・大きな差異ポイントは、耐水性です。

濡れることなんて想定しないならいいのですが、私の場合スケジュール帳記入に使うとき、自分で書いた文字の上にマーカーを引くことが多いんです。

耐水性がないインクだと、これが悲惨なことになります。

以下は上の試し書きにラインマーカーを施した結果です。

 

拡大してみます。

インクフローの良さで定評のあるエナージェルですが、耐水性はなく、左から引いたマーカーにインクが滲んでいるのがわかります。

2列目のJuice upと3列目のuni-ball one にはにじみが見られません。

いずれも筆記後1分も経たずにマーキングしているので、速乾性の点でも②と③は優れていると言えそうです。

耐水と言えば油性ボールペンは言うまでもなくにじみに強いのですが、ゲルインクを手帳に用いたいのは、ダマができず細い文字が書け、発色性の良いということに尽きる。

そのうえマーカーでもにじまないインクとなれば、おのずから選択肢が限られます。

 

では耐水性がある2列目のJuice upと3列目のuni-ball oneでどちらに優位性があるかですが、前述通り「シナジーチップ」搭載により、極細でも目詰まりしにくくインクフローの良さを実現している前者の方かなというのが個人的見解。

なにせ手帳に小さな文字を書くときに、0.3と0.38では、書き味にずいぶん大きな差があるんです。 

細かく書けてかつ耐水性、耐光性(褪色しにくい)ということがいかにすごいことかということなんですよね。

書き捨てるのではなく、保存を重視するジブンとしてはこれも大きなポイント。


パイロット ゲルインキボールペン ジュース アップ03 3色(黒、赤、青) LJP-20S3-B/R/L 3色3本組み 

パイロット ゲルボールペン ジュースアップ 0.3 ブルーブラック 5本 LJP100S35BB

パイロット ゲルインキ ボールペン替え芯 ジュースアップ専用 LP3RF 0.3mm ブルーブラック 10個セット


余談ながら10年ほど前の手帳に用いていた三菱鉛筆のジェットストリームやぺんてるのビクーニャなどは、湿気にやられてえらく滲んでいたりするので、「滑らか筆記」の低粘性油性インクも記録物には向かないなぁなどと思ったり。


■リフィルの互換性

お約束のようなものですが、インクが気に入ると、そのリフィルの互換性を確認してみたくなります。

ただ、やりすぎると収集がつかなくなるので、1例だけ。

私は個人的にドイツのLAMY製品ファンなのですが、Juice up のリフィルはLAMY TipoやSwiftなど(同社ローラー(水性)ボールペン)と完全互換しています。

削ったり加工したり一切せずにそのまま使えます。 

Tipoは同社の安価帯ノック式ペンですが、金属製の高級バージョンもあります。

私の所有しているのは下のアルミ製グラファイトカラーバージョンです。 

…と紹介しておきながら、すでに廃盤品です。


LAMY Tipo AL(アルミニウム グラファイト L338GR)

※私が購入した10年くらい前に比較して異様な価格高騰にびっくり・・・。

  2016年に廃番になっているので、在庫品か中古品でしか入手できません。

LAMY Tipo(L339ALU)

※こちらは同軸のみがアルミ材となっている若干安価なタイプ。それでも高価。

LAMY Tipo(樹脂製 L337WH)

※一般的な樹脂製のラインナップ、カラーバリエーションも豊富でポップなデザインが人気。 

 概ね1,500円前後。


LAMY社は2024年に日本の文具メーカー「三菱鉛筆」に買収されました。

LAMY版ジェットストリームを開発中とのこと^^;

 

今回はこれにて。