【雑記】デスクマットとその価値の再考(2/2)



前回に引き続きデスクマット考です。

これまでにデスクマットの存在価値や使用理由、前時代的イメージなどについて述べましたが、そこからデスクマットへの独自思考を発展的に書きたいと思います。



■ 一次的効用と二次的効用

モノにはそのものが持つ機能によって効能をもたらす「一時的効用」と、そのモノには特に機能はないがそれがあることによって連鎖的に効能が現れる「二次的効能」があると思います。

前者はペンなどの道具が「筆記する機能」を持つ道具として、実際にその効能を直接的にもたらす場合です。

後者は、例えばインテリア雑貨の置物など、それそのものには「取り立てた機能はない」が、ある条件下で配置された場合に場の雰囲気を変えたり、人の気分を良くするなどの効能がもたらされる場合です。

この定義に基づくと、デスクマットは後者に類するものと思われます。

■ デスクマットと机上環境(レイアウト)

ところで机の上での作業にはどんなものがあげられるでしょうか。
作業と一口に言っても、人それぞれ、趣味にしても仕事にしても用途は様々ですね。一般にはパソコン作業、筆記、読書などが圧倒的に多いと思います。

これは机上整理の話とも連なりますが、そうした諸々の作業を行うにあたって机の上に何がおいてあるかということにも意識は向けておきたいものですね。

私は作業時を除きデスクマットの上には何も置かないのが一番いいのじゃないかと考えています。

しかし実際は何も置かないというのはよほど思考のクリアな整理術を徹底した人じゃないと難しいものです。

そこで一般的な事務仕事をする際のレイアウトの一例を上げてみます。

図1


上図はかつて私が事務仕事をしていた際に採用していた例です。ルーチンで軽作業中心のレイアウトですね。(大量の事案や資料を裁かねばならない際のレイアウト例もありますが、今回は割愛します)

緑のエリアがデスクマットの覆うエリアです。このようなデスクマットの設置が一般的だと思います。

しかしこれだとデスクマットは固定で取り替えもなかなか容易にはできませんし、劣化しても傷がついてもいつまでもそのままという例が圧倒的に多いように思うのです。

確かに机の傷防止にはなっているかもしれませんが、傷防止のみを目途に設置しているのだとしたら、非常にもったいない使い方ではないでしょうか。

そこで・・・

今の私のデスクマットの使い方をご紹介します。

図2


図の赤い線で示したエリア。

このエリアのみを覆えるデスクマットを使用します。これは机に向かった際の一番自分に近いメインの作業スペースです。

作業時を除きここにはモノを置かないと決めてしまいます。
ここをデスクマットによって区画化することにより、片付けるエリアも限定的にでき、心理的負荷も小さくなるでしょう。

なおかつ毎日作業に取り組む際に必ず確保されたスペースが有ることにより、集中力を維持することが可能になるように思えるのです。

まぁ、 図1で示したような全面デスクマットでも別段このようなことは可能だし、あえてエリア分けなんかしなくてもそんな整理整頓くらい普通にしてるよ、という人はそれで構わないと思います。

ここで私が言いたいのは「それが苦手」という私のような人間には視覚的なエリア分けがなされていることで整頓を維持しやすいということです。
そのために小ぶりのデスクマットを使用するのは非常に有用だと思うわけですね。

私が使用しているのはコレ↓。


コクヨ製デスクマット軟質(つや消しタイプ)マ-3N < 600×450>



その他のデスクマットを検索

マット調のつや消しタイプですし、さらっとしてベタつきもなく汚れも付着しにくいのが特徴です。 薄さも2ミリに満たないくらいのものですから、段差もほとんど気になりません。このサイズなら酷使してダメになっても交換が容易です。

Amazonでの購入だと、写真の状態のまま送付されて来ましたので、初回にロール状になっていてそれを均らさなきゃいけない、というような手間もありません。
下敷きは付属していませんが、私はむしろそれを不要に思っていたのでこれでよいと思いました。机の色が見えたほうがナチュラルな感じで良いと思いますし。

■ 机の気持ちよさを求めて

いかがでしたでしょうか。
デスクマット考と言うよりは個人的な机上レイアウトの話になってしまった感もありますが、気分はお分かりいただけたものと思います。

自分が使う環境をいかに自分のためにカスタマイズできるか、自分の気持を楽にしてやれるか。これは非常に重要なことのように思います。

デスクマットというツールは日頃話題にのぼりにくい対象だとは思いますが、 こんなふうに考え方に一工夫加えてやると、随分と意味合いが違って見えて来ませんか。ご共感いただけた方があればぜひお試しになってみてください。